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アメリカ人のママと結婚してはや13年、3人のハイブリッド(あえてハーフと呼びません)キッズのパパの子育て奮闘記です。


by takatsugupapa
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Ben の目線

「つけといて」「いや~だ~!絶対いや~」「そんなこと言わないでもう少しだけ~」「いや~もうはずす!」こうした会話を毎日のように繰り返していました。
アメリカで働き始めた最初の年のこと、僕はBenという6歳の子供を受け持ちました。ベンは学校の近くのイチゴ農家の5人兄弟の末っ子でした。クラスでは全く言うことをを聞かず、すぐに癇癪を起すので僕はどうしたらいいかよくわかりませんでした。Benは生まれたときから右目があまりよく見えず今までに何度も手術を繰り返していました。そのため右目を使わすために正常な左目に目全体を覆う大きな絆創膏を午前中張っていなければなりませんでした。彼ははそれをとても嫌がりいつもそれをすぐに剝してしまおうとするので、それをつけておくようにいってもなかなか言ううことを聞いてくれませんでした。
Benの両親も絆創膏の上にキャラクターのシールを貼ったり、お姉さんは絆創膏の上に目を描いたりしていましたが、どうしてもすぐ剥いでしまいました。
ある日、どうしていいかわからなくて同僚のジョアンに相談してみました。彼女は「ベンの態度にはなにか原因があるはずよ、それを見つけられると少しは楽になると思うよ。子供たちはみんな一緒、やさしいいい子ばかり、彼らのコンディションやまわりの環境に左右されるのよ。」とニッコリ。そんなわかりきったことを今更いわれて余計へこんでしていると、最後に「子供の視線でみてみたら。」といって自分のクラスに帰っていきました。
Benの場合彼のネガティブな行動はたぶん絆創膏が原因のはずです。でもどうすればいいのか、両親からは必ず貼っておくように言われているし・・・・。その時ジョアンの最後の言葉「子供の視線」を思いだしました。
次の朝、ベンが教室に入ってきたとき、僕を見てきょとんとしていました。というのは、僕もBenと同じように右目(僕の場合右目が利き目の為)に絆創膏をはっておいたのです。確かに実際どんなものなのか知りもしないで、Benに強制するのはよくないと思ったからです。そしてBenと一緒にシールを選びお互いの絆創膏に貼り合いました。1時間ぐらいは大丈夫なのですが、そのうち目がすごく疲れてきて、その後ひどい頭痛がしてきました。また視界が半分しかないのですごく不安になってきました。顔ではにこにこしているのですが内心「おお~これはしんどいな~、今すぐにでも外したいなあ」と思っていました。
子供たちが帰った後、急いで絆創膏を剥がしました。Benがあんなに言うことを聞かないのもわかりました。片目だと、頭痛がしたり、ものすごくイライラし6歳の子供にはどう対処すればいいのかわからないので周りの物は人に当たり散らしてしまっているのです。Benに対して今までとは違う気持ちで接することができるような気がしました。
実際、Benがどのように感じているかわかったからといって、すぐにBenに態度が変わったわけではありませんが、Benとの距離が一歩近くなり少なくとも僕自身がそんなにイライラしなくなりました。
by takatsugupapa | 2009-05-24 20:51 | 子育て